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AGA(男性型脱毛症)とは?

男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia、AGA)は、男性に多く見られる脱毛パターンであり、主に遺伝的要因とホルモンの影響によって引き起こされます。この状態は、頭頂部と前頭部の髪の毛が薄くなり、最終的には脱毛に至ることが特徴です。以下に、その原因とプロペシア(フィナステリド)の効果および効能について詳しく解説します。

男性型脱毛症の原因

男性型脱毛症の主な原因は、男性ホルモン(アンドロゲン)の一種であるジヒドロテストステロン(DHT)の影響によるものです。DHTは、髪の成長サイクルを短縮し、毛包を縮小させることで、髪が細くなり、最終的には成長しなくなる原因となります。この過程は遺伝的に決定され、一部の男性がこの条件により影響を受ける理由です。

プロペシア(フィナステリド)の効果と効能

プロペシアは、フィナステリドという薬剤のブランド名です。これは、主に男性型脱毛症の治療に使用される経口薬です。フィナステリドは、5α-リダクターゼという酵素のタイプ2を阻害することにより、テストステロンがDHTに変換されるのを防ぎます。この薬剤の効果により、DHTの血中濃度が低下し、髪の毛の脱落が減少し、一部の人々では髪の再生が促進されます。

効果

  • 脱毛の進行の遅延または停止:プロペシアを使用することで、多くの男性が脱毛の進行を遅らせることができます。

  • 髪の再成長:一部のユーザーでは、使用開始後数ヶ月で髪の再成長が観察されることがあります。

効能

  • プロペシアは主に軽度から中度の男性型脱毛症に対して効果的ですが、すべての人に効果があるわけではありません。
    プロペシアは、AGAの進行を抑制し、抜け毛を減らす効果があります。また、一定数の患者においては、発毛効果も期待できます。

価格設定

フィナステリド、1ヶ月分28錠で7,500円(税込)です。

当院では、プロペシアの後発品「フィナステリド」の後発品を、外来でお渡ししています。

自費負担の医療

フィナステリド錠は保険適応外薬剤のため、自費負担です。

初診・再診ともに診察料(処方料)1,000円(税込1,100円)となります。

腫瘍マーカー、PSA測定のお勧め

フィナステリドを服用すると血中PSA値が約50%低下し、前立腺癌の早期発見に障害となる場合があります。その為、ドックなどで服薬開始前2ヶ月以内にPSAを測定している方を除いては、フィナステリドを服用前にPSA測定をお勧めしています。この場合のPSA測定は自費扱いとなり3,200円(税込3,456円)です。また服用後6ヶ月目に効果判定をかねてPSAの再測定をお勧めします。

服用リスク・副作用について

プロペシアの使用には、性欲減退、勃起不全、射精障害などの副作用が報告されていますが、これらは使用を停止すると通常は逆転します。また、妊娠中の女性は、フィナステリドに触れることが胎児に影響を与える可能性があるため、使用を避けるべきです。

男性型脱毛症の治療法は個々の状況によって異なるため、プロペシアの使用を検討している場合は、医師との相談が重要です。医師は、患者の健康状態や脱毛の程度を考慮して、最適な治療法を提案することができます。

性機能障害

勃起機能障害(ED)や性欲減退、精液減少、射精障害など性機能障害の副作用は、フィナステリドが男性ホルモンに作用することに起因すると考えられています。前述のように、発症率は極めて低いものの何か異常を感じた際は医師に相談するようにしましょう。

抑うつ

稀な副作用ではありますが、抑うつの症状も報告されています。抑うつに関しても、フィナステリドが男性ホルモンであるDHTを抑制するため体内のホルモンバランスが乱れることが関係している可能性も否定できません。リスクは低いものの絶対に発症しないとは言い切れないため、きちんと専門知識のある医師のもと服用することが望ましいといえます。

肝機能障害

フィナステリドは肝臓で代謝される薬であるため、肝臓にある程度の負担がかかります。しかし、これはフィナステリドに限った話ではなく、どんな薬を服用しても同じことがいえます。肝機能障害に関してもごく稀な副作用ではありますが、服用に際して定期的な血液検査で肝機能の数値を確認することが大切です。

服用の注意点

フィナステリドを服用する際は、用法用量を守って服用してください。もし服用を忘れてしまったとしても、2回分を同時に服用することは避けましょう。また、フィナステリドの効果が現れるまでには通常6か月程度かかるとされていますので、その間は服用を止めず継続する必要があります。

フィナステリドは原則、女性への投与は認められていません。妊娠されている方や授乳期の方は、胎児やお子様の健康への影響も考えられますので、絶対に服用はしないでください。またフィナステリドは皮膚からも吸収されるため、女性は直接触れることがないよう注意しましょう。治療薬はコーティングされており通常通り服用していれば問題はありませんが、割ったり粉砕したりすると有効成分が女性の肌に触れてしまう危険性が高くなります。必ず錠剤のまま服用するようにしてください。

また、同じような理由からプロペシアを服用している方の献血は禁止されています。輸血を通して、妊娠中の女性の体内へプロペシアが入り胎児に影響が出る恐れがあるためです。もし献血をしたい場合は、服用中止後1か月間待つ必要があります。

フィナステリドについて

  • 未承認医薬品等
    フィナステリドはAGAの治療薬として厚生労働省に承認されていますが、AGA治療は保険適用が認められおらず自由診療となります。

  • 入手経路等
    この治療で使用される医療機器は、薬機法に基づき医師の判断により当院で国内正規代理店(東和薬品より)を通して購入しております。個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報は、厚生労働省HPをご確認ください。

  • 国内の承認医薬品等の有無
    フィナステリドはAGAの治療薬として厚生労働省に承認されています。

  • 諸外国における安全性等に係る情報
    諸外国で重篤な副作用の報告はありません。

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